美濃で作陶活動をされている豊場惺也氏と窯下窯の器を展示致します。
是非ご来店下さい。
やきもの好きの酒好きにとって、酒器の愛玩ほどたまらないものはない。それは眼の愉しみだけでなく、直に手の触れる愉しみがあるからだ。それだけにこだわりも一段と強い。
豊場さんの酒器は、そんな酒好きにとってたまらない酒器である。その理由は、志野、黄瀬戸、瀬戸黒、粉吹と、バラエティーに富んでいるだけでなく、どれを取っても寸法がよくとても握り具合がいいからだ。とくに、酒盃の口当たりのよさに至っては絶妙である。
今回は、豊場さんの酒器を中心に、窯下窯の湯呑も並べられる。豊場さんの窯で三十年働いておられる新渡戸さんの作品だ。いい腕を持ちながら、なぜか湯呑以外作られない。そんな欲のない人柄だけに、彼の作る麦藁手の湯呑はとにかく評判がいいようだ。
(日本陶磁協会主任研究員 森孝一)
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